雪後初めて知る松柏の操

事難にして方に見る大丈の心

 

昨日2011年4月6日、早瀬先生が役員退任記念茶会にお招きくださいました。

 

メンバーは、野崎さん、澤さん、縄田さん、児島くん、高井です。しかもみんな着物が素敵!

 

長尾さんは就職活動の日程がかぶってしまい、残念ながらの欠席。

 

 

タイトルとブログの頭、当日の掛け物でいただいた言葉です^^

 

冷たい雪に覆われた景色を眺めていると、松と柏が姿を変えず、自分を保ち続けていたことに気付く

 

私は、「困難なとき自分の中に見えるものこそが、強い想いですよ」という意味にとりました。

 

困難な時こそ心の強さが試されますよ、という厳しさもあると思います。

 

正直言って就活は大変、ビジネスで人や物を動かすってこんなに体力使うのかって感じ。

 

それだけ頭と足を使うための原動力も、自分の中に持っておかないとやってられません。

 

そういう原動力って、野心だったりお金だったり探究心だったり、いろいろな形があるのね。

 

自分にとっての本当の原動力ってなんだろう、ないのかも、なんてたまに考えちゃう4月です。

 

そんな中このような言葉を届けてくださるんだー、と思うと心が熱いぐらいでした。

 

今回早瀬先生は、私たちを愛弟子として迎えてくださり、門出を見送る意味を込められたそうです。

 

私はゼミの教官が教育工学に明るいこともあり、あまり先生自身がどうだとか考えることなかったのに

 

こんなに支えになる一言ってあるんだと、先生を今さら信じるようになった心地です笑

 

 

長くなりましたが、そんな中心テーマを持った茶事がスタートしました^^

 

早瀬先生の奥様と一緒にお庭の手入れをされているそうで、季節ごとのお花でいっぱいです。

 

春の陽気も暖かく、ほっと一息ついた「寄付き」でした。

 

お庭の一角が蹲のある日本庭園のようになっていて、「迎付け」をすませます。

 

写真を持っていないのですが、窓のブラインドを半分下ろしてにじり口が作られていました。

 

工夫次第で茶室って造れるんだなぁと思いながらの「席入り」。

 

初座は後座の陽に対して陰だそうで、部屋は薄暗く、床には上記の掛け軸のみです。

 

早瀬先生宅は一見洋風のお家ですが、和室にはきちんと水屋や炉壇がありびっくり。

 

亭主である先生とのご挨拶のあと、炉のまわりに集まり、「初炭」を拝見しました。

 

濃茶の頃にお湯がタイミングよく沸くように調整して、炭を置いていくとのこと。すごいね…

 

釜だってたっぷりとお湯が入っているはずですが、先生の動きはとてもスムーズでした。

 

最後の短めの炭を置くタイミングで、元の位置に戻ります。

 

続いて「千鳥の盃」。

 

はじめにとってもおいしいお吸い物をいただきました!菜の花も浮いて春を感じます。

 

お吸い物のお椀の蓋の滴を懐紙で拭いておきます。

 

続いて八寸による食事と、杯事。日本酒をいただきます。

 

さっぱりとフルーティーな西條鶴のお酒を出していただきました。

 

八寸は海のものと山のものが出され、今回はからすみと少し塩のきいたそら豆。

 

詳しくは書きませんが、客、亭主と交互にお酒と八寸を差し出していくさまが千鳥足のよう

 

また、お酒を飲んで千鳥足ということで、千鳥の盃だそうです。

 

食事と杯事を取り交わすことで、師弟の契りを交わした次第です^^

 

最後に上品な甘さのおまんじゅうをいただいて、退席します。

 

 

続いて後座。明りをつけ、床には花が活けられてました。

 

お濃茶をいただきます。お茶碗は存在感のあるごつごつした信楽焼でした。

 

正面に平成とかかれていて、私たち次期4回生が生まれたのと同じ年に作られたとのこと。

 

このへんのお心配りも、素敵です。

 

先生は学会や休暇、参勤交代でずいぶん前からよくご旅行に行かれるそうで、道具の説明では国内外の地名が登場!

 

お茶もおいしいし、和室の空間でずいぶんいろんな経験を共有した心地でした。

 

続いて、本来は「後炭」ですが、お湯がいい具合だったの「薄茶」に入られました。

 

いつものお稽古でやっと覚えた薄茶の点前なんかも、茶事では割り稽古にすぎないらへん、深い。

 

薄茶ではお干菓子をいただき、お茶を2服いただきました。

 

最後に、おいしいフルーツを出していただき、退席しました。

 

 

5時間もお邪魔していましたが、大変短い間だったように感じられます。

 

会でやるのとは違い、個人でお道具の選定からすべてしていただくの、とても大変だと思います。

 

本当に、人間的な意味でもいい経験になりました。これからもがんばろう!

 

 

です笑